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Memory of Night 2
第34章 衣装合わせ

 新幹線から電車に乗り換え、そこからさらに乗り継ぎ、降り立ったのは無人駅だった。

「うわー、すごい、辺り一面銀世界! 景色全然違う!」
「道路だけ雪無いんだねー」
「雪が降る地域って、除雪車が頻繁に通るらしいよー!」
「へー、すごい! こっちじゃ、ちょっと積もっただけで車動かないもんね」
「やばー! 雪国だなー!」

 ローズのスタッフ達のはしゃいだ声が、閑散とした駅に響き渡っている。

「…………マジで、想像以上に山なんだけど」
「だから山だって。山に行くって言っただろが」
「言ったけど」

 呟く宵に、春加は淡々と告げる。
 聞き馴染みのない地名だったし、観光地ではないことはわかっていた。
 だが最寄り駅は無人だし、辺りには店どころか建物もない。道路は一応塗装はされているが、ががたがたしているのが見てわかる。緩やかな傾斜や連続するカーブが遠くの方に見え、とにかく想像していた以上に山だった。
 駅の少し先に、白いマイクロバスが停車していた。
 中から運転手らしき男性が出てきて、春加に頭を下げた。
 春加も頭を下げ、スタッフ達に向かって声をかけた。

「土方さんちの別宅まではここから三十分くらいだ。今のうちにトイレ行きたいやつは行っときな」
「はーい」

 まるで遠足のような声かけに、何人かのスタッフが駅の方へと戻っていった。
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