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Memory of Night 2
第34章 衣装合わせ

 そのまま二人て昼食が用意されてるという食堂に向かうと、まさかのビュッフェ形式だった。
 本当にホテルのようだ。そこにはアメリアやマスターも含め、撮影に関わるスタッフ達もいて、さらにはローズの常連客もちらほらと見えた。土方と関わりの深い人が呼ばれたのだろう。
 総勢三十人以上いるらしく、もうパーティーのようだ。
 だが、撮影のためにここに来たもの達にとってはゆっくりくつろいでいる時間はない。
 早々に食事を済ませ、宵や晃がアメリアや春加によって連れていかれたのは、衣装合わせのために準備されていた広い部屋だった。
 まるでスタジオのようだ。

「本格的……」

 つい、宵の口からそう声が漏れる。
 ハンガーに丁寧にかけられている着物は三着あった。その他に、姿見やカメラ、メイク道具も一色ずらりと並んでいる。
 数名いたスタッフ達が、順に挨拶してくれる。ほとんどが土方の繋がりらしい。本当に、顔が広い。
 すでに午後二時近かった。

「やっぱ実際に着てみないと決められないことばかりだなってことで、まだあまり衣装やメイクは詰めてないらしい。時間も押してきてるし巻きで行くぞ。おまえ、ほんとに着物なんて扱えんの?」
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