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Memory of Night 2
第35章 同室者

「んん、ふ……っ」

 宵は首を振ろうともがいたが、晃はそれを許さなかった。顎を押さえこみ、さらに深く唇を合わせる。
 舌を捕まえて吸うと、宵はびくびくと体を震わせた。
 鼻にかかったような、甘ったるい吐息が漏れる。

「もっと……充電」
「だから、充電てなん……だよ」

 肩を喘がせながら聞いてくる声までも色っぽくて、晃は欲求のまま黒いスウェットを下から捲りあげ、宵の胸元に手を差し入れた。裏起毛の暖かそうなスウェットの下には長袖のティーシャツを着ていた。その上から突起を探り、薄い布越しに摘まむ。

「……あ、ちょ……晃……ッ」

 ここまでされるとは思わなかったのか、本気で慌てたような宵の声。
 その時、ふいに眠っていたはずの亮の声がした。

「ーーイチャイチャするのはいいんだけど、宵くんをキズモノにはしないでね。明日が撮影本番なんだから」
「……!?」

 その瞬間、宵はおもいきり晃の胸を突き飛ばした。晃はよろけて椅子に手をついてしまい、がたんと大きな音が鳴った。

「……あと家具とか床とかも傷つけないでね、土方さんのだから」

 笑顔でそう付け足される。亮はいつの間にかソファーから起き上がり、座っていた。
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