この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Memory of Night 2
第37章 パンドラの箱

 指摘され、どきりとした。彼に桃華の面影を重ね、無意識に避けていたこと、バレていたのかと思う。
 宵はスマホとペットボトルを再び定位置に戻し、光で辺りを照らしながら続ける。

「あんたと母さんの関係も気になってた。……でもそれより、なんであんたに興味が湧くのかの方が疑問だったんだよね」
「……興味? おまえが?」
「そ。あんたに対してのこの感覚がなんなのか、自分でもさっぱりわからなかった。ーーでもやっとわかった」

 宵はどこに隠し持っていたのか、豹柄のショルダーバッグを取り出した。長い紐を指に引っかけ、弄ぶようにゆらゆらと揺らす。
 それはアメリアのではなく、春加のものだった。
 春加は反射的にそれを取り返そうと、体を動かした。脇腹の強い痛みがそれを阻む。
 呻き声を洩らし、右手できつく痛む場所を抑えた。激痛のせいか吐き気まで込み上げてくる。
 それでも、取り返さなければと本能が警鐘を鳴らす。知られたくない秘密があった。

「……別にあんたのこと探ろうとしたわけじゃないからな。壁を掘るのに使える道具、なんか入ってねーかなって思って。そうしたらたまたま免許証が見えて」

 免許証。その単語に、春加は動きを止めた。
/654ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ