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Memory of Night 2
第7章 緊縛イベント

 背中や腰、胸元も、晃の手に全身をまさぐられ、体温が上がっていく。
 ようやく唇が離れる。

「はあ」

 小さく吐息を漏らすと、晃が口許を緩めた。

「可愛い。そういう物欲しげな顔されると、いじめたくなっちゃうんだよね」
「あ……っ」

 晃は爪の先で宵の乳首を引っ掻いた。反射的に声が出る。もっと触ってほしいのに、ほんの一瞬しかそこへの刺激はなかった。
 代わりに宵の右手を掴み、指の間に舌を押し付ける。

「んん……っ」

 手を舐められるのはたまらなかった。晃はそのまま人差し指と中指をすっぽりと咥えこんでしまった。

「そんなとこ……っ」

 性感帯でもなんでもないはずだった。それなのに、ぞくぞくしてじっとしていられない。タクシーの中でずっと握られていたからなのか。
 ふいに、今度は脇をなぞられる。

「んん」
「声、我慢しないで」
「……してねーよ」

 こんな、耳や手への刺激なんかで乱されてたまるかと思う。

「そうやってすぐ意地になるとこも好きだよ」

 晃は緩い愛撫の手を止めない。腹や胸の真ん中、脇や腰を執拗に撫で続ける。

「なんでそんなとこばっか……」
「そんなとこって? じゃあ、宵はどこを触ってほしいの?」

 意地悪な質問。つい晃を睨みつけながらも、頭は自然と触れてほしい場所を思い浮かべてしまう。乳首や、下で反応し始めている分身が疼くようだった。
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