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Memory of Night 2
第7章 緊縛イベント

「ーーよし、そろそろいいかな」

 晃は宵の体から離れると、優雅な仕草で命令してくる。

「下も全部脱いで」
「全部は、やだ。上だけでいいだろ?」
「それだとする時大変じゃん。どうせ最後は脱ぐんだから、つべこべ言わずに」

 なんと容赦のない。明るい部屋で、こんな状況で半勃ちになったそれを晃の目前に晒すなんて。

「早くしないと、無理矢理脱がすよ」
「なんでだよっ」

 晃は引かない。力では敵わないとわかっているので、宵には折れるしかなかった。
 スウェットを脱ぎ、ベッドの下に放る。毛布を手繰り寄せようとするも、奪われてしまう。

「下着も」
「……っ」

 顔が熱い。きっと真っ赤になってるに違いない。
 この前もこうやって明るい部屋で裸体を視姦された気がする。
 宵はベッドから降り、黒いボクサーを脱ぐ。

「寒くない?」
「へーき」

 五月中旬の今は、冷房も暖房もいらない、過ごしやすい陽気だった。

「宵の体、よく見せて」

 晃が縄を手に立ち上がる。上から下まで、舐めるように見つめてくる。
 宵はその視線から逃げるように瞳を逸らし、瞼をきつく閉じた。その瞬間、顎をとらえて上向かされる。

「可愛いね。もう宵の反応してる」
「や……」

 反応というのがどこのことを差しているのか、考えただけで体温が上がる。
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