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第10章 パートナー林

　　大きい男根をズボンごとSanaが捏ねた男。
顔はチラッとしか見なかったので裏覚えであったが、そうと違いない。
　Sanaは、『おやおや、世の中は狭いものだ』と感心して手を振った。握った感触が蘇ったのだ。巨根に違いない、勃起してなくてあの男より大きいのであった。手が知っている。
　手を振り振り戻って来たら同僚や助手の女の子が心配そうに、大丈夫ですかと声が掛かったので驚いてSanaは何でもないと頭を下げた。腱鞘炎はパティシエの職業病であったからだ。まさか本当のことは言えるはずもなかった。
「本当だったんですね。良かったですー」と一緒に新店に行く予定の見習いパティシエのAyaが喜んで駆け寄って来た。
「でもねAya、店長ではないみたいです」とSanaは返して言った。