この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Eat me 完熟媚肉と秘蜜のレシピ
第2章 2皿目
「あぁー栞の手料理が食べたいなぁ。でも昨日大失敗しちゃったでしょ? だから毎日美味しい料理が作れるように、俺が超簡単な料理を教えてあげるよ。今。ここで」
私の手首を掴んで引っ張り上げる洲の手はまるで手枷の様に私を締め付け、自由を失ってしまったかのような錯覚を覚えさせる。肩に回された腕に促されるままに私は裸一貫でキッチンに誘導される。目の前には先程ピータンを切った時のまな板と包丁がそのままになっており、板の上に置きっぱなしにしていた淀んだ色をした玉子の中身が空を見つめている。
「しゅ…洲。い、今は止めにしない? ほらお腹凄く空いているんだし、料理するような物ないし、また違う日に改めて!!」
「君もこうなるんだよ」と真っ二つにされた玉子が囁いている気がする。後二、三歩を進めばそこに待っているのは断頭台の様な気がして、私は急に怖くなって洲に静止を求める。執行人は心配ないよとでも言いたそうな微笑を浮かべるも、その仮面の裏には恐怖に歪みつつある顔が愉快で仕方ないと言わんばかりの、恍惚な眼差しが潜んでいる。
「はは、遠慮はいらないよ。だってこれは『おしおき』なんだからさ。拒否権なんてあるわけないだろ」
私の手首を掴んで引っ張り上げる洲の手はまるで手枷の様に私を締め付け、自由を失ってしまったかのような錯覚を覚えさせる。肩に回された腕に促されるままに私は裸一貫でキッチンに誘導される。目の前には先程ピータンを切った時のまな板と包丁がそのままになっており、板の上に置きっぱなしにしていた淀んだ色をした玉子の中身が空を見つめている。
「しゅ…洲。い、今は止めにしない? ほらお腹凄く空いているんだし、料理するような物ないし、また違う日に改めて!!」
「君もこうなるんだよ」と真っ二つにされた玉子が囁いている気がする。後二、三歩を進めばそこに待っているのは断頭台の様な気がして、私は急に怖くなって洲に静止を求める。執行人は心配ないよとでも言いたそうな微笑を浮かべるも、その仮面の裏には恐怖に歪みつつある顔が愉快で仕方ないと言わんばかりの、恍惚な眼差しが潜んでいる。
「はは、遠慮はいらないよ。だってこれは『おしおき』なんだからさ。拒否権なんてあるわけないだろ」