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Kiss Again
第6章 暗い力

 ふたりでベッドに横たわり 静かに話した。 
  と、いうより おれの質問に 愛美が答えた。

 知り合ったのは 大学のサークルで 彼は2年先輩だということ。
 もう4年も付き合っていること。
 初めは 「ここ、立て替えておいて」 「今 持ち合わせがないから」 という小額のお金だったこと。それが 1万円 になり 3万円になり 10万円を超える頃には
 彼の方から 「カードを持っているでしょう?」 と提案されたこと。

 大きな額のお金が動くと 「魔法にかかったように それが愛情の証しのように感じられた」こと。

 「優しい人だったの」 何度もそう言う。

 会社のお金に手を出すのは 「愛美が どれだけ僕を愛しているかの証明」だと 自分が信じ、 その一線を 越えてしま うのではと 恐ろしくて仕方がないこと・・・
 もう 越えてしまったのではないかと 自分が信じられなくなり 想像と現実がわからなくなってしまったこと・・・

 スマホを見るたび、愛美という存在が消えていたことを おれは 煮えたぎる怒りとともに思い出していた。

 会社に行けないよう 髪を染めたという。
 その選択は 突拍子もないけど 愛美らしいかも。

 「緑色にしようか、紫色にしょうか 迷ったのだけど・・・」

 真面目な顔をして そういう愛美を 抱きしめた。
  どれほどの痛みに耐えてきたのだろう。

 「紫色の方が 顔色がよくみえたかも、ね」 と言うと
  「周くんも そう思う?」

 
 何度も 何度もキスをした。

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