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Kiss Again
第6章 暗い力
ダンボールを何個かもらい ガムテープを買って 部屋にもどった。
ドアを開けると ラブチェアに座った愛美が 「ひーーーっ ひーーーっ」と 苦しげな呼吸をしていた。両手は ス カートを握り締めている。
過呼吸だ。
妹が 小さな頃 大泣きをすると 時折、起こした。
急いで 小さめの袋を探す。
見つけた紙袋で 愛美の鼻と口を覆う。
「大丈夫だから。できるだけゆっくり呼吸して」
苦しげな「ひーーーっ ひーーーっ」という音が続く。
「もう 大丈夫。大丈夫だから」
そればかりを 繰り返した。
普通の呼吸ができるようになった愛美を抱き寄せ 背中を撫でながら
「こわかった? なんでもないんだよ。酸素を吸いすぎただけだから」
ひどく震えている。
「苦しかったね。 でも もう大丈夫だから」
また 泣き始めた。
「もう 泣かないで。 また同じようになるよ」
両手で 愛美の顔をはさみ 親指で涙をぬぐった。
「あんな男のせいで 泣かないで」
何度も頷く愛美に キスをした。
唇が しょっぱい。
ドアを開けると ラブチェアに座った愛美が 「ひーーーっ ひーーーっ」と 苦しげな呼吸をしていた。両手は ス カートを握り締めている。
過呼吸だ。
妹が 小さな頃 大泣きをすると 時折、起こした。
急いで 小さめの袋を探す。
見つけた紙袋で 愛美の鼻と口を覆う。
「大丈夫だから。できるだけゆっくり呼吸して」
苦しげな「ひーーーっ ひーーーっ」という音が続く。
「もう 大丈夫。大丈夫だから」
そればかりを 繰り返した。
普通の呼吸ができるようになった愛美を抱き寄せ 背中を撫でながら
「こわかった? なんでもないんだよ。酸素を吸いすぎただけだから」
ひどく震えている。
「苦しかったね。 でも もう大丈夫だから」
また 泣き始めた。
「もう 泣かないで。 また同じようになるよ」
両手で 愛美の顔をはさみ 親指で涙をぬぐった。
「あんな男のせいで 泣かないで」
何度も頷く愛美に キスをした。
唇が しょっぱい。