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トパーズ
第7章 イベントシーズンは受験シーズンの始まり!
シャワーから出たら、
ミラノは既に鼾をかきながら眠っていた。

大の字になって寝てるのを見て、
笑ってしまう。

「子供みたいね」


山田くんはソファに座って化学の参考書を見ながらイヤホンで何かを聴いていた。


温かい焙じ茶を淹れたマグカップを持って、
山田くんの隣に座って渡すと、
「ありがとう」と小さい声で山田くんが笑った。


イヤホンの片方を外して自分の耳につけると、
今日の演奏の録音を聴いていたので、
ぼんやりと2人、そのまま最後まで聴いた。


カチッと演奏が終わっても、
暫くそのままだ居ると、
山田くんは冷めたお茶を一口飲んだので、
私も同じように飲んで、
山田くんの方を見た。


「あ…れ?
山田くんの瞳、物凄く綺麗な色なのね?
近くで見たこと、無かったから気が付かなかった。
私、近眼だしね」


「斎藤さんも、綺麗な瞳の色、してるよね?
少しグリーンがかった柔らくて淡い茶色」


「父方の祖父がフランス人だからね。
クォーターなのよ。
でも、身長は日本人の平均より低かった。
もっと大きくなりたかったな」


「だから、外国語、得意なのかな?」


「得意っていうか…
小さい頃からコミュニケーション取るのに必要だったからかな?
山田くんも、ハーフかクォーターみたいね?
瞳の色もだけど、
顔立ちがギリシャ彫刻みたいだもん」と笑うと、
なんとも言えない表情を浮かべたので、
私は咄嗟に、
「ごめんなさい。
私、変なことを言っちゃったみたい」と口にした。


山田くんは、
「別に…そんなこと…」と言うけど、
やっぱり様子が変だなと感じる。


握り拳を作る手は少し震えているし、
目を閉じて唇も噛み締めているけど、
何かを封じ込めようとしているようにも見えた。


でも、話をしたくないヒトに、
ズカズカと土足で入って口を開かせるようなことはするべきではない。

そう思って、
私はそっと立ち上がって、

「お茶、冷めちゃったから、
淹れ直す?
それとも、もう眠る?」と言った。



山田くんは、
「斎藤さん、猫舌だから、
これでちょうど良いんじゃない?
僕もこれで大丈夫だから。
隣にもう少し座っててくれないかな?」


「山田くんがお願い事するなんて、
初めてじゃない?」と笑って隣に座ると、
私の手をギュッと握った。
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