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そぶりをやめて
第12章 200日
しれっと体を洗う佳佑と、なんとなく向かい合わせに立ってられなくて。
不自然だとは思うけど、佳祐に背を向けて壁に向かって体を洗う。

昨日の今日で、なんだか意識してしまう。
一緒に何度かお風呂には入っているはずなのに。

「ね。汐里」
「へっ!」

急に耳元で声がして、大袈裟なほど驚いてしまった。

「背中、洗ってよ」

佳佑が使っているタオル状のものを渡され、こちらに背中が向いている。

なんだかムカつくので、思いっきり力を入れて両手で洗ってやる。

「強っ」

そう言いながらも、余裕で笑ってる。

日本人の平均身長ぐらいな割には、がっしりとして背中が広いと思う。
中学の時、野球部でキャッチャーやってたっけ。
田舎の学校で人数いないのもあって、無理矢理やらされてる風だったけど。

広い背中を、素早くそしてくまなく擦る。
擦ったとこ、ちょっと赤いかも。

「はい。洗ったよ」

体洗うタオルを、肩にぺっとかけてやる。

「ありがとう。汐里のも貸して。交代〜」
「いい、いい!」

そんな気はしてたけど。
汐里が使ってるのは、丸い形のくしゅっとしたやつ。
手で抱えて死守する。

「えー。遠慮しないでいいのに。だいたい、その丸いのでどーやって背中を洗うのさ」

両端に紐ついてて、引っ張ると背中が洗えるように伸びる。

やって見せると、おおっと驚いてる。

「ね、大丈夫でしょ」
「残念。洗いたかったのに」

そう言いながら、後ろから手が伸びてきた。

「ちょ、大丈夫だって言ってるのに...」
「泡まみれの汐里が、めちゃエロいんだもん」

泡の中、後ろから胸に手が回されて指先が触れる。
背中に手を回していたので、対応が遅れて遮れなかった。

「っ、ちょっと」
「汐里のおっぱい、柔らかくて気持ちいい」

汐里は、平均身長より、少し低い。
その割には、胸がある方かもしれない。
太ってきたからか、頻繁にセックスするようになったからか、最近確実に大きくなって。
ごく最近、ブラジャーを買い直した。

久しぶりにきちんと測り直したのもあるけど。
アンダーはひとサイズ大きくなって。
カップは2つあがって、Eカップだ。
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