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蒼い月光
第13章 決戦!

「異常は見当たりませぬ」

そう告げると、
これ以上淫靡な体を目に焼き付けるのは
毒だとばかりに
衣装箱から腰元の着物を取り出し、
肩にかけて差し上げた。

城内の誰もが浮き足立っていた。
男衆は出陣してしまい、
城内には戦力にならない小兵と女だけだった。

腰元の格好をした千代が
顔を伏せて城内を急ぎ足で馬舎を目指していても
誰一人とて咎めるものはいなかった。

馬舎に辿り着くと、
兵吉がすでに先回りしていた。

「馬の用意は出来ているのですね?」

「はっ!・・・しかし、出陣したために
頑丈な馬はすべて持っていかれましたゆえ、
残っているのは老馬しかございませぬ・・・」

兵吉が用意してくれた馬は
見るからに老いぼれであったが、
目の輝きは失っていなかった。

これなら峠まで走ってくれるに違いなかった。

老馬にまたがり城の裏門から抜け出し、
一目散に峠を目指した。

城を出るとき兵吉に
「影として付いてまいれ!」と命じたが
追走する姿は見当たらず、
どこを走っているのかさえわからなかった。

『まこと見事な忍びだわ・・・』

姿、身なりはみすぼらしくとも、
兵吉は上忍なのであった。


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