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蒼い月光
第6章 くのいちの関門、初枕

「すまぬ…今しばらく待たれよ」

そう言いながらも男の手は
休む間もなく動かし続けていた。
しかし、いくら待てども
硬く大きくならなかった。


「す、すまぬ…ご覧の通りだ…
近頃はめっきり弱くなってしまって…
お前の初枕だと言うのに申し訳ない」

男の顔が一気に老け込んでいた。

「そろそろ隠居を考えねばならんかな…」

小声で呟くと、ははは…と力なく笑った。


「首領さま、どうせ壁に耳あり障子に目ありで
事の成り行きを見てる方がおられるのでしょう?
どうか、その方を追い払いくださいませ」

朱里は男に抱きつき、
甘える素振りをしながら耳元で囁いた。

「なにを企んでおる?」

男は怪訝そうに朱里の顔をみた。


「わたくしに、勃起のお手伝いを
させてくださいませ。
おなごの手を借りて勃起するなど
本意ではないでしょうが…」

すまぬ…小声でそう言うと天井を睨みつけて

「下がってよいぞ。
今夜は二人だけで楽しませてもらう!」と叫んだ。

コトっと音がした後、静寂な時間が流れ始めた。

朱里は男の手から優しくイチモツを奪い取った。

母が父にしていたように、
さきほどまで男が自分でしていたように、
朱里はへのこを握って上下にしごきはじめた。

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