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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第15章 “EDEN”
朝、少し早めに出社すると、社長はもう出社していた。

まさか、昨夜帰宅したんじゃなくて、一旦出て戻ってきてそのままなのか?

自分のオフィスに入りPCを立ち上げる。

勤怠とこのビルセキュリティ、つまり出入り時刻が確認できる画面を出す。

やっぱり……。午前2時からいる。


コンコンコンとノックをし、社長室に入る。

「ああ、桜井かどうした?」

PCから視線を上げチラと時計を見る。

「もうこんな時間か、だが出社にしてはお前も早くないか?」

手にした紙袋を見せて、朝食を一緒にしませんか?と誘う。

ありがとう、と笑う社長の目の下にはうっすら隈が出来ていた。

応接セットのソファに移り、コーヒーとサンドイッチを数点取り出す。

「社長は帰ってないんじゃないですか?」

コーヒーを飲む社長に聞いてみる。

「ああ、昨日色々人にあってきたからな。早く纏めたくてこっち戻って来た。」

こないだ寝込んだばかりなんだから、

無理しないで下さいよと言いながらどのサンドイッチにします?といろいろ見せる。

ここのどれも旨いからな、と言いながら一つ一つ手に取り具材を確認して、

選んだのはBLTサンドイッチ。

いつものなんだな。と笑ってしまう。

「何だ?」

サンドイッチのセロファンを剥がしながら社長も笑う。

ああ、最初の頃。徹夜しながら今のASAHINAを創り上げていく頃。

ふたりでよくこんな風にここのコーヒーとサンドイッチ食ったよなぁ。

「あの頃みたいだなぁ、と思って。」

笑いサンドイッチを食べる社長。

やっぱ、俺は社長が好きだ。惚れこんでここまでついて来たんだ。

だが。

「昨日レイたちが来て。

 次回でデザイン画からの打ち合わせがすべて終わると思います。

 一番最初のが仮縫いの段階だと思うので合わせも同時に進めていこうかと。」

コーヒーをすする社長に昨日の事を報告する。

「そうか、順調なんだな。」

ひとつつみのBLTサンドイッチを食べ終え、もう手をつけようとしない。

「もう食べませんか?」

今これ以上食べると眠たくなるといい、

またPCでファイルつくり?に取り掛かる。

給湯室の冷蔵庫に入れておくので、

寝てないならせめて食べてくださいよと声を掛けると

「あ、桜井。すまないがこの領収書経理担当に回しておいてくれないか。」
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