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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第15章 “EDEN”
と1枚の領収書を出して来た。

接待だったのか?

「桜井。お前もレイたちと食事にでも行くなら

 経費にしていいんだからな、自腹切るな?

 大酒のみレイのを自腹切ってたら

 いくら金があっても足りなくなるからな。」

PC画面を凝視しキーボードをカタカタ音を立て操作しながら

出て行こうとする俺に声を掛ける。

「ありがとうございます。実は昨夜行ったんですよ。レイ抜きで。

じゃ、一緒に領収書経理に出しときます。」

ピタ、と一瞬キーボード操作の音が止まったが。

こちらに視線も寄越さず、またキーボード操作をはじめ

そうか、とだけ答えた。

表面上は平静装っただろうが、眼鏡の奥の目はほんの一瞬だが顰められ。

再開したキーボード操作音が気持ち乱暴になった。

やせ我慢してら。

そう思いながらも社長のオフィスを後にした。


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