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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第20章 Let's party at the bar
『きょう未明、大原 紹来子○○大臣が逮捕されました。

 麻薬の密輸売買をしている組織との、黒い交際の疑いだということです。』

朝、お風呂に入って野菜ジュースを飲んでいた時テレビからそんな声が聞こえてきた。

へぇ。怖いなぁ。大臣でこんなことしてたら、ダメだよ。

テレビでは、大臣のご自宅がある高級住宅街中のマンション前に、

リポーターやカメラマンたち報道関係者が詰めかけている様子が映し出されていた。

『大臣にはいま、裏金・献金の疑いも持たれているようなんですが、

 更に今入った情報では、

 なんと未成年少年との売春が複数回あったということだったんです!』

ああ、世も末だなぁ。

国をよくするために国会議員になったのに。

大臣にまでなったのに。

こう私腹を肥やすことばっかりするのかしら。

レイが『休暇』を取ってから、朝部屋が静かすぎるのでテレビをつけているんだけど。

こんな嫌なニュースじゃ、気が滅入っちゃうよ。

今日は大学のお友達と会ってランチして、編集部に寄って。

ASAHINAにも寄ってって忙しいんだから。

テレビのリモコンをOFFにする。

ああ、マナちゃんにたい焼きお勧めのお店を聞かなくっちゃ。


15時丁度にASAHINAに到着した。

たい焼きやさんが、やっぱりマナちゃんお勧めだけあって凄く混んでたから、

時間ちょっと遅れちゃったな。

タクシーを降り、大きな紙袋を持って入口へと向かう。

丁度その時。ドアが開き、朝比奈さんが出てきた。

「一条さん、お久しぶりですね。」

私とばったり出会ったせいか、少し驚いていたようだけど。

優しい微笑みを浮かべ、ドアを開け私を中に誘ってくれる。

朝比奈さんの横を通り、中に入って行く時感じたこの香り。

シプレ・ウッディ。

はっとして彼の顔を見上げる。

彼は困ったような顔をしながら

「私は残念ながら今から打ち合わせがあり、外出しなければなりません。

 桜井が万事対応致しますので、どうぞごゆっくりなさって行って下さいね。」

と軽く会釈をし、足早に立ち去ってしまった。

鼻の奥にジンと熱いものを感じたけど。

しゃんと背筋を伸ばし、ぐっと堪えエレベーターへと向かって行った。
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