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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第22章 coming to America
涙がボロボロ零れ堕ちる。

お兄ちゃんがそんな私の肩を抱き、ハンカチをくれる。

「そうか、レイに大切な人が。」

教授も眼鏡を外し、目頭を押さえている。

アンリはもうハンカチに顔を埋めている。

「偉かったぞ。沙織。」

お兄ちゃんの、馬鹿。余計泣いちゃうじゃない。

アンリが盛大に鼻をすすって、顔を上げる。

「レイはその人といて、幸せなのね?」

うんうんと肯定を表すつもりで頷く。

それを見て、泣き笑いの顔になるアンリ。

「それじゃあ、そのマサトが元気になったら、

 レイにその人と一緒に一度こっちにいらっしゃいって言わないとね!」

「じゃ、レイの幸せを祈って、乾杯するかの。」

教授も明るい雰囲気に戻そうと、

ワインセラーから「とっておきじゃよ」と言いながらシャンパンを持ってきた。


「レイの幸せを祈って!」とシャンパングラスを皆で合わせ飲む。

「あ、そうだ!」

すっかり忘れてしまっていた、

2人へのクリスマスプレゼントを慌ててカバンから取り出す。

そして、2人にちょっと早いけど私たちからクリスマスプレゼントと言って手渡す。

「まぁ!なんてステキな……。」

アンリにはショールとひざ掛け。

「おお、これはまた。」

教授には、革製のブックカバーとそれにお揃いのペンケース。

2人に日常的に使ってもらえるものを選んだの。

私たちが選んだものが、2人とずっと一緒にいられるように。

と言うと、2人はまた涙を零した。

「ありがとう、じゃあ、しまって大事に取っとかないで使わないとね。」

「うんうん、明日から早速使わせてもらうよ。

 ありがとう、ナオヒト。サオリ。」

それぞれのプレゼントを愛おしそうに手にして笑ってくれる。

「さ、積もる話もまだまだあるし、お料理もまだたっぷりあるのよ。」

とアンリがキッチンへと別の料理を取りに向かう。

お腹がいっぱいだけど。

今夜は泊めて頂くようになっているから時間はたっぷりある。

たくさんお話して、たくさん食べて。たくさん甘えさせてもらおう。


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