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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第22章 coming to America

噓、でしょう?


商談も無事終わり、パーティーでお兄ちゃんの秘書としてついて回り。

お兄ちゃんが得意としない言語の相手の通訳をして回っていた。

その時だった。

「一条!」

日本語でお兄ちゃんを呼ぶ声がした。

「賀茂。久しぶりだな。」

賀茂さん。お兄ちゃんの大学院での同級生だった。

年齢はお兄ちゃんより2コくらい上だったかな。

「何年振りだっけ?お。沙織ちゃん?キレイになったね!」

にっこり笑い挨拶をし、お兄ちゃんの一歩後ろに下がる。

基本、通訳が必要ない相手にはいつもこうやって待っている。

しばらく話をしていたが、賀茂さんがいきなり

「あ、そだ。今回こっちに進出してくるヤツいてさ。今日一緒なんだ。

 こっちでも向こうでも、またお前とも接点出来るかもしれないから、

 紹介しとくよ。」

と言い出した。

賀茂さんは本当にやり手らしく、賀茂さんが推す人って

ほぼこっちで成功するらしい。お兄ちゃんに一度聞いたことがある。

「おお、お前が推す相手なら相当だな?」

「いや、ヤツなら俺が推さなくったってガッチリやるさ。

 こっちがあやかりたいくらいさ。」

「そんなにか?」

お兄ちゃんが俄然興味を示し始めた。

「どこ?どの人?」

「あ、いたいた。おい、朝比奈、こっちだ!」

………え?朝比奈?

「朝比奈、こちら一条直人。」「はじめまして。朝比奈 徹です。」!!!

賀茂さんに紹介され、お兄ちゃんが挨拶している時に2人は握手を交わしている。

お兄ちゃんの陰に隠れている私にはまだ気づいていない。

今のうちに離れた方が……。

「で、妹さんの一条沙織ちゃんだ。」バ.....!余計なことを!

そう賀茂さんが言うのでお兄ちゃんもこちらを振り返り。

半歩横へ身体をずらし、私は朝比奈さんの驚き切った顔の前に出てしまう。

「こ、こんばんは。」

丁度照明が薄暗くなり、ダンスフロアスペースに照明が灯る。

そして、軽やかなワルツが流れ。

社交ダンスを楽しもうとされる方々がそちらに流れ始める。

視線もそちらに集中される。

この隙に壁の花になろうと。じり、じりと後ずさっていってたのだけれど。




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