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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第27章 Winter songs
社長が帰国した。

朝オフィスにいるのを確認した俺は。

何て言ってやろうか、考えていたら。

内線が鳴る。

珍しい。

社長が俺を呼んでる。

「お帰りなさい。社長。」

社長のオフィスに入って、まずは社長の出方を見ようとしてみたが。

おお?なんだ?

応接セットのソファに座っている?珍しいな。

俺も真向かいのソファに座り、社長の様子をじっくり観察する。

狼狽えてる?こんな社長、初かも。

「桜井。」

目が俺に救いを求めている?

初だぞ、ホントにこんな目。

「NYに出店決まった。
 
 “夕凪”の映画もこちらとあちら、同時上映とともに、後は全世界上映も叶う。」

すげぇ。

「キャストも1名追加が条件だ。MARIAだ。」

MARIA?

あの日本人ハリウッド女優でモデルの?

「俺の、元嫁だ。」

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

「この映画化が決まった時にも名前が浮上していたが、

 重要な役柄だったため、まだ決まっていなかったらしい。」

ソファに座る社長が両手で頭を抱え込んでいる。

救いの目、向けるわな。こりゃ。

「ジョンソン氏に、是非にと押され。監督に打診してみたら、すんなりOKが出た。」

外務大臣と会っていたのは、ジョンソン氏との繋がりのためか。

しかし。MARIAが元嫁とは驚きだ。

社長の都市伝説、ほんまもんじゃねぇかよ!

MARIA

日本のモデル界から彗星のごとくハリウッドに流れ込んできた光り輝く巨星。

彼女が出演する映画は必ずヒットすると言われ、

今や30代にして最もギャラの多い女優として大御所たちと名を連ねている。

“夕凪”の映画の主人公の姐さん花魁の役だろうか。

かなり重要な役どころだった。

MARIAなら。妖艶な一番の稼ぎ頭花魁の役どころピッタリだろうし、

あちらでの同時上映も叶う。

監督なんて諸手を上げて喜ぶだろうよ。

なるほど。

でも、社長は。そこは計算違いをしていたって訳だ。

そら、頭抱えますな。

ここまで、この社長室に来てからお帰りなさいとしか発言していない俺。

さあ、何と言えば社長の本心が聞けるか。

「何もかも上手くいってるじゃないですか。

 なのに何故、俺にそんな目を向けるんです?」

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