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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第27章 Winter songs
終盤近く。彼の、表情に違和感を感じた。

彼に身体を預け、離れ。彼に愛を乞う所作の後の。

彼がターンして。そのすぐあとの表情。

今までの受け止める表情とは、違う?

挑むような目つきになった、気が、する……?

まさか。

この時私は彼の方をあまり見ない振り付けとターンが多かった。

でも。ワイプに抜かれ続けている彼の、眼。

踊っている最中私がこの彼の眼に気付いていたら、きっと。

この眼に射すくめられて、心臓がはち切れていたかも、知れない。

彼に愛されていると勘違いして。

ルンバを踊ると、情熱的になるから彼もその情熱に浮かされたと、思う。

ピロン♪

『彼の眼。あなたを射止めたんじゃない?』

ゆうみちゃん。違うよ。

『ルンバ終盤だから、でしょう?』

『ほんと鈍い子』あきれ顔のくまさんスタンプと共に返信が来たと同時に

みんなから恐ろしく連返が来る。

『あれ、言葉以上のオトコの求愛の表情なんだぜ?』

『お前が欲しいと言葉にするのが出来ない時のオトコの最終手段だぞ』

『俺も、彼女に言葉に出来ない時。目で語るもん。

 朝比奈さんみたいな色気は出せないけど。』

『日本男児の情けないところよね。』『女は言葉を欲しいのが分かってない。』

『態度で示すのも大事なんだけど、

 言葉ほど分かりやすくて染みるものがないって分かってないよね。』

『男は黙って背中で語るなんていつの時代よ。』

『口ばっかの男もいるからさぁ、女も悩んじゃうんだって。』

『タラシの男は口先だけだもんね?』

『恥ずかしいじゃん?お前が好きだよって言うのって男だって決死の覚悟いるんだぜ。』

『数打ちゃ当たるみたいに言えねぇって。』

ねぇ、みんな。

わたし。初恋に終止符うったつもりなんだけど

と入れると。

紗香から

ねぇ。言葉にして伝えてからにしたら?

と提言される。

沙織だって言葉にするのが怖くって逃げてるだけなんじゃない?

と痛いところを突かれた。

そう、私は。歌とダンスで告白した。

したけれど。

歌とダンスの意味を表現しただけなんだと、逃げていたのを見透かされてしまった。



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