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第28章 New Year

よくそれで小説なんて書いてんな！

俺、今度映画化するってヤツ読んで泣いたんだぜ？

その涙返しやがれ。ちくしょう。

その鈍い女、沙織が。

俺なんかよりずっとずっと大人の朝比奈徹って男に惚れて。

めちゃくちゃいい男だ。

沙織に対して自制して自制して。

己の欲だけで沙織の手を取っちゃいけないと自制できる、大人の男だ。

イイ男を好きになったんだなと動画を見ていたよ。

でも、最終的にはお前の事が本当に欲しくて堪らなくてって貌になっていく

朝比奈氏のオトコゴコロ。

同じ男として。

同じ女が好きな男として。

理解しちまったんだよな。朝比奈氏の気持ち。

彼もある意味、俺と同じで。

お前に初恋だろう。

自分の生活スタイル、仕事内容、年齢、社会的地位。

そこを考えるとお前に対して上手く立ち振る舞えない。

彼は40手前だったか。尚更だろう。

彼の場合は親子ほどの年齢が離れていると悩むところ。

俺は。弟として悩むところ。

だって。俺18なったばっかだしな。

ショコラティエなるのに年齢も経験も関係ないもん。

13歳からショコラティエだもん。俺。

才能伸ばして世界に放ってくれる“children”だもん。