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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第5章 First contact
「まぁ、それは直に見てみないことにはな。」

足を止め、桜井に向き直る。

「それと、レイをジュリアと呼ぶのはもうやめておけ。

 ジュリアという名でアポ取って来ずに、本名でアポ取って来たのには

 何かヤツにとって意味がある事なのかもしれないんだから。」

苦笑いする桜井を見て、レイを散々ジュリアと呼んだな、と知る。

そして、またレイと“夕凪”が待つ応接テーブルに向かい歩き出す。




コートを脱いで軽くたたみ、椅子の背もたれに掛け

社長さんたちが来るのを待とうと椅子に掛けようとしたとき

背後から声が掛かった。

「すみません、大変お待たせしました。」

あ、さっきの女の人だ。

と同時にバタバタと駆けてくる足音もやってくる。

「桜井副社長から、こちらにくるようにと僕に伝言があったんですが!」

と男性の声

え?と振り返ったと同時

応接セット近くにいた仕事をしている人たちを避けながら

走って来た男性が、百瀬さんにぶつかり。

百瀬さんの持ったトレーが

温かい湯気の上がったコーヒーが

スローモーションで

私の左肩から胸元まで

ダイブしてきた。


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