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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第1章 1 PROLOGUE
部屋を出、エレベーターに乗り込みフロントに向かう。

「社長っ!」

フロントに向かう途中ロビーから小走りに自分に向かって来る。

目ざといヤツだな。

「そろそろかと思って、車まわして来てます。」

ちょうどいいタイミングだよ。


「どうでした?リカ」

車を運転しながらルームミラーでチラと視線を寄越し、こちらを伺う。

「ちゃんと前見て運転しろ。桜井。」

そう言い返すと肩を竦め笑うこいつは、

ウチの店の副店長 桜井(さくらい) 龍斗(りゅうと)。

柔らかい茶色味がかった髪を少し長めにし

緩いパーマをかけ上手くまとめている。

大学在学中モデルをしながらファッションを独学で学び、

今や俺の右腕的存在だ。

大学在学中というくだりも自分と同じであり、

桜井の人懐っこさとご陽気さに少々辟易するところがあるが、

何故か馬が合う。

確か桜井は今年35になるが、モデルをやっていたルックスに惹かれ

群がる女が大勢いる。

更にウチ、【ASAHINA】の副社長の肩書に酔い

群がる女が後を絶たない。

が。特定の彼女というものを作る気配が全くない。

俺にべったりな毎日だ。まさに、おはようからおやすみまで。

だから、今夜リカとここで会うことも何時にここを出ることも

しっかり把握し、こうやって送迎する。

「じゃあ、またウチのカラーに合ったモデル発掘も

 しなくちゃあいけませんねぇ。次シーズンは

 ちょっとアジア系ビューティー、いきません?」

リカはどうだったかなどと聞いておきながら、

ちゃんと俺の判断を理解している。

しかも、アジア系を考えていたのも理解しているから驚きだ。

「リカ、悪くはないんだが。我が強すぎてウチの色を活かしきれない。」

車窓を流れる夜景を眺めながらそう返すと桜井は大笑いした。

「朝比奈さんがそう言うなら、そうなんでしょう。」

肩を揺らし笑いを堪えながら続ける。

「モデル間の都市伝説! ASAHINA社長、朝比奈 徹。

 彼と一夜を過ごし、お墨付きが貰えれば業界で大成するっていう!」

「……..。」

都市伝説かよ。
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