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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第5章 First contact
かなり広範囲熱いコーヒーをかぶったな。

怯え、暴れて泣く少女の背を自分の立てた左足にもたれさせるように

抱きかかえ、冷たいシャワーを掛けていく。

痛い、いやだと泣く声は幼く。

華奢で。

恐怖と熱湯を被った痛みから胸元を守ろうとする少女の手を

引き剥がす時に掴んだ手首は、

自分が本気を出せば簡単に折れてしまいそうなぐらい細かった。

が、痛い怖いと暴れる力はそんな華奢な体からは想像できない程のものだった。

どれくらい、冷たいシャワーを浴びせただろうか。

少女の悲鳴混じりの鳴き声が少し収まり、

その代わり少女の体が寒さで震えだしてきた。

シャワーを止め、彼女の様子を見ようと顔を覗き込む。

すっかり泣きはらした顔で、怯えたような目で俺を見上げる。

その目に耐えられずふと目を逸らした先に。

白いシャツが水を吸って透けて露になった少し丸みを帯びた肌色と

その丸みの中にある薄いピンク色が目に飛び込んできて。ハッと息を呑む。


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