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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第10章 Each night(それぞれの、夜)

のろのろと顔を上げ、もう一度彼女の首元のチャームを見る。

そして、他人を愛することをせず、

自分だけを愛していたことに許しを乞うように。

彼女の細く白い首元に光るすずらんのチャームにそっと唇を寄せた。


「!!!!!!!!!!」

声にならない声を上げ、飛び起きる。

肩が激しく上下して息をしている。

頬に手をやると、濡れていた。

泣いていたのか?

飛び起きた時には分かっていなかった、夢の内容。

朧げな記憶を手繰り寄せていく。

………まさか。………自分が?……………………本当に?

少しずつ思い出される夢。

額を手で覆い、深いため息をつく。

思い出せば思い出すほど、まさか、と呟いてしまう。

ベッド横のサイドテーブルに目をやると

そこにある時計が指す時刻は午前3時。

もう、今夜は眠れそうにない。

そう思い、ベッドを抜け出し。

はだけたバスローブを直しながらキッチンに向かい

冷蔵庫からペリエの瓶を取り出し、飲む。

昨日。

彼女を店舗内を案内した時。

ネモフィラモチーフのデザイン画を見て。

水仙とすずらんの香り。

ナルキッソスの話をしたから、あんな夢を見たのか?

すずらんのチャームのネックレスを贈ったからか?

彼女たちが帰ったあと、ウチの調香師に彼女に似合うよう。

彼女だけのための“Lily of the valley”の調香を依頼したからか?

頭がすっきりしない。下腹部も何だか重い。


もう一度熱いシャワーを浴びようと、

フラフラとバスルームに向かい

豪快に熱いシャワーをひねり出しバスローブをはだけて、

さらに驚愕する。

嘘だろ………。

自身の下半身を信じられないと凝視する。

気付いていないとおかしい。

おかしいくらいに、自分の欲棒が固く勃立しているのだ。

信じられない気持ちのまま、そっとそこへ手をやってみる。

ビクンッ!

手が触れた瞬間、欲棒と背が跳ねる。

頭は自覚していないのに。

理性という名の心とは裏腹に。
身体は。

俺の身体と本能は。

夢の中から興奮状態で。

彼女が欲しい、と訴えていたというのか。

熱いシャワーを頭から浴びたまま、

目をつぶり壁に片手をついたまま。

もういちど。

己の欲棒に手をやってみる。










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