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第2章 1986年に5月に起きた悲劇

(私はよく濡れてたから少し痛かったけどすぐなれた。血もでなかった)

明代の頭の中で友人との会話が聞こえてきた。

肩で息をする卓郎に明代は声をかけた。

「卓郎、分かる？」

そう言った自分が先生っぽくて嫌になった。だから明代は言葉を使うのを止めてしまった。

明代は卓郎の指を掴んで1本の指を自分の口の中に押し込んで彼の指を濡らした。明代も自分の指を卓郎の唇につけると同じように濡らしてきた。

「卓郎、優しくしてほしい、、」

恥ずかしすぎて小さい小さい声で明代は言った。

「はい。明代さんｯ」

明代の耳にはっきりと聞こえた。明代は彼の目を見つめて、上目遣いで直視した。

(アキｯって呼ばせたい。)

明代は卓郎の腕の中で素直に甘えた。

「卓郎、怖いから抱きしめてて。」

頷く卓郎の濡れた指と明代の濡らされた指が絡んで下に進むと二人の心臓の鼓動が強くなっていった。

卓郎は明代の肩を抱きしめ、明代は卓郎の胸に手を当ていた。その手が拳に変わった時には明代は強く震えていた。卓郎もその震えに答えるように強く抱き寄せてた。

卓郎は明代の指に逆らわない。明代の指と同調して上から下にゆっくりと滑らせた。彼の指はいつも明代がするようにゆっくりしたペースで濡らしていく・・・


「卓郎、ここ触ってて」

その時、明代の握っていた拳も自分の愛液と卓郎の指とからんでた指も卓郎を抱きしめてた。

卓郎が指先で触ってる快感で何度も何度も(たくろｯ)って呼んでいる。


(もう少し・・)

明代の浮いた腰で卓郎との間に隙間ができる。明代はわがままになった。

抱きしめてた指で卓郎の愛液で濡れた指を探しにいく。捕まえた時、卓郎の指先は止まった。

「入れるよ。入れてほしい。」

「明代、苦しくないの？」

「大丈夫ｯ。」

その合図で明代は卓郎の指と私の指の二本を押し込んだ。

「速くしないでｯ、ゆっくりｯゆっくりｯしてｯ、」

明代の声に甘い吐息が混ざる。卓郎はゆっくりした明代の吐息にあわせて中で指先を動かし始めた。

明代はすぐに言葉に出してしまった。

「気持ちいいよ、卓郎」

そう言ってまた卓郎を両手で抱きしめていた。