この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
蜜と獄 〜甘く壊して〜
第4章 【射精管理のループ】
「でもそれってお客様とじゃなさそう」って耳元で言うの。
気付いてる!?いつから!?
堤さんとってバレてるのかな!?
「えっ!?」
思わず顔を向けてしまった。
あ、ヤバい……私、嘘が下手になってる。
クスッと笑われて「図星って顔に書いてますよ」とヘアーも直してくれる。
「大丈夫、私、口硬いですから」
ダメだよね、もっと上手く隠し通さなきゃ。
ちょうどその時ボーイさんが来て次の指名客の情報を教えて貰う。
「はい、わかりました、ありがとうございます」
まだ、私が仮面を着ける前だ。
ジッと見つめられて「ん?」とアイコンタクトしたら我に返ったらしく、そそくさと行ってしまった。
「あぁ、気をつけてくださいね?リリカさんの事狙ってるボーイもたくさん居ますから」とも耳打ちされる。
恐るべしトモチンの情報力。
って、今の子は少し前に摘み食いしちゃった記憶が。
バカバカバカ。
時間になり、ボーイさんに連れられお客様の待つお部屋へ。
えっと、次は顔面騎乗位を好む変態さんね。
私のギリギリセーフにしているオプションだ。
それをしながら手コキされるのが大好きですぐ射精しちゃう人。
でもプレイ中は3回くらい出来るからやり甲斐はある。
「行ってらっしゃいませ」とお辞儀されいつも微笑む私。
終わった後も同じ笑みを見せる。
今はそれくらいしかボーイさんとは絡まないんだけど摘み食いしちゃった手前、距離感に悩む。
だって何だか待たれてるような気がしなくもないから。
いや、断じてもうナイんだけど。
元々しちゃいけない行為だしね。
それは堤さんともそうなんだけど。
まぁ、思い過ごしよね。
何か言われた訳でもないし、自意識過剰なのはやめておこう。
そう思い部屋に入ろうとしたのに
「好きです」って早口で伝えてくるのは不意打ち過ぎてびっくりするよ。
しかももう気持ちは入っちゃってるのに間際で言うとか。
「え、今?」って切り返しちゃうけど。
とんでもない事を口走ったって顔してるね。
テンパってるから頭を撫で撫で。
キャストとして軽くあしらうこと、許してね。
「後で話聞くよ?でも今はダメ」
「あ、すみません」
「ううん、行ってきます」