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Kiss Again and Again
第10章 裏切り
あの時以来 海から 何度も ラインや着信がある。 一度も応えていない。
「荷物は どうしますか?」とラインを送った。
すぐに 「一度会おう」と返信があった。
会う、決心は まだできていなかった。
樹さんの 美しい小指を思い出す。 指きりで 会う約束をするなんて。 できれば そんな未来のほうが ましなような気がする。
「いつ どこで 会いますか?」
「あゆの部屋で。 いつがいいですか?」
部屋に来られるのは いやだ。 それは いや。
しばらく 返信できなかった。