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Kiss Again and Again
第10章 裏切り
二日間 考えてみた。
海が部屋にくるのは 心底いやだった。 じゃあ 他にどこで会えばいいのだろう。 海の荷物を渡して そのまま立ち去ることで この恋が終わるのだろうか。
沢山の時間。 沢山の優しさ。 沢山の笑顔。
紙袋ひとつ渡せば 消えるの?
それは なんだか。。。 でも それでいいのかもしれない。 ほんとうに?
話すことなんかない。 ほんとう?
会わないで これっきりにしよう。 できるの?
その堂々巡りで 二日間が過ぎた。
どこかのカフェで 海を前にして 泣き崩れる自分を思い浮かべてしまう。
さ・い・あ・く
荷物を突きつけて 走り去る自分・・・ 追いかけてくる海・・・
さ・い・あ・く
カフェに 時間より遅れて登場し 海をののしる・・・ 立ち去る・・・
できない・・・
始めるより 終わらせる方が 難しいのかもしれない。
結局 わたしの部屋に 海が訪ねてくることになった。