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Kiss Again and Again
第14章 新しい扉
「あっ・・・ もったいない・・・寝てしまった・・・」
樹さんの声で目が醒めた。
「ほんと・・・だ・・・ ねちゃった・・・」
首を捻って 「お熱 下がったみたいですか?」
樹さんは そのままキスをした。 さっきのキスより 熱くないような気がするけど。
「なんで起こしてくれなかったの?」
「わたしも 寝ちゃったから」
秋の釣瓶落しの陽差しは 大正ロマンの部屋を 橙々色に染めている。 この居間が一番美しくみえる時間。
「お熱を測ってみましょうか?」
「測らなくてもわかる。 もう元気になった」
樹さんは 自分のものへと わたしの手を導いた。 確かに・・・ここはお元気そうですが。
「そうじゃあなくて・・・」
「だって 安全日でしょう?」
わぁ・・・ 憶えているよね。 そう・・・かも・・・
「僕も 安全日」
セーターの中に入ってきた手は それほど熱くないかも。
「ちゃんとお昼ご飯を食べて 薬も飲んだ。 していいって言ったでしょう?」
それは・・・キス・・・
樹さんは いつの間にかブラのホックをはずしている。 セーターをたくし上げると 乳房に吸いついた。 そうしながら 忙しなくストッキングとパンティを脱がせてゆく。
「まって・・・ まって・・・ お熱を・・・」
「風邪をうつしてって 言って」
「言いません」
「言ってくれなくても うつす」
「僕が 看病するから。 責任もってお世話するから」
言っていることは 駄々っ子なのだけど 深いところに触れてくる指先は 全てを知り尽くした大人の男のもので あっと言う間に 言葉を奪い取る。
「やっと逢えたのに 待てない」
あなたも 「やっと逢えた」と思っているの?