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Kiss Again and Again
第20章 初 冬
海に お水のペットボトルを差し出した。
「移動してください。 お布団を出すから」
わたしがお布団を敷いている間に ネクタイを取り ズボンを脱いでいる。 下着姿の海に
「どーぞ。 お友達の立花さん」
「着拒にしたくせに」
もう慣れてしまい ためらいもなくお布団にもぐりこむ。
海の存在感のあるお布団の盛り上がりを見ていたら 泣きたくなってきた。 どうにもならないことだらけ。 胸が苦しくなるようなことばかり。 やっと涙がでてきた。 泣きたいのに泣けなかった。 泣いたら悲しいと認めてしまう。 でも 泣いておいた方がいい。 その方が 忘れられる。
ベッドに腰をおろし しばらく静かに泣いた。
泣いた後に訪れる空虚さに押し潰される前に シャワーを浴びることにした。 浴槽に浸かると体力を失ってしまいそうだ。 シャワーで洗い流そう。