この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
早熟桃の発情期
第2章 一緒に
校門を抜けた拓斗は、校舎の玄関で上履きに履き替え、教室に入る。
1時間目の授業が始まるまで、まだずいぶんと時間がある。
登校して教室にいるのは桃香だけだ。
桃香は自分の席で文庫本を読んでいる。
「おはよう、桃香ちゃん」
拓斗が桃香に声を掛ける。
「おはよ」
桃香は本から目を離さず、呟くような口調だ。
拓斗は気まずさを感じる。
いつもなら桃香は、もっと明るい声で挨拶してくれるはずだから。
「何を読んでるの?」
拓斗が会話を続ける。
「ドンキホーテ」
桃香の答えはぶっきらぼうだ。
「僕もときどき行くよ。 品揃えがすごいね」
拓斗はドンキホーテがスペインの小説であることを知らない。
桃香は拓斗を無視して、読書を続ける。
1時間目の授業が始まるまで、まだずいぶんと時間がある。
登校して教室にいるのは桃香だけだ。
桃香は自分の席で文庫本を読んでいる。
「おはよう、桃香ちゃん」
拓斗が桃香に声を掛ける。
「おはよ」
桃香は本から目を離さず、呟くような口調だ。
拓斗は気まずさを感じる。
いつもなら桃香は、もっと明るい声で挨拶してくれるはずだから。
「何を読んでるの?」
拓斗が会話を続ける。
「ドンキホーテ」
桃香の答えはぶっきらぼうだ。
「僕もときどき行くよ。 品揃えがすごいね」
拓斗はドンキホーテがスペインの小説であることを知らない。
桃香は拓斗を無視して、読書を続ける。