この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
胡蝶の夢
第9章  華 





涙が止まらなかった。


なぜだろう。


どうしてこんなに悲しいのだろう。


圭さえいなくなればと思っていたはずなのに…。


それなのに…。


圭が赤く染まったナイフを差し出す。


俺はそれを静かに受け取った。


ドロドロの柄が俺の手の中にしっかりと収まるのを見届けた後、圭は安心したように腕を落とした。


俺はこれを誰にも見つからない場所に隠さなければならない。


そして密かに処分しなければならない。


圭が『何者か』に襲われた様に見せかけるために。


犯人は圭を襲い、凶器を持ったまま逃走した。


そう……見えるように。






この事件が圭自身が行った『自殺』だとバレないように…。






圭から俺へ、初めての頼み事だった。


自殺を他殺にして欲しいと言われた。


凶器を隠して欲しいと。



「直弥……、ごめ……ね……」










/168ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ