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欲しいのは愛だけ
第11章 亀裂の修復
「パパ、ずっと忙しそうだったから、
ママ、淋しそうだったんだよ?」と、
少し大人びた顔でメイちゃんが言うので、
航平さんは照れたような顔をして、顎を掻いた。


「その分、一緒に居れるようになるから。
今日は何する?
何処かに行く?」


「今日はね、土曜日だから、
横浜に行きたいな?
パパが居なくて、
電車だと、ふーちゃん可哀想だからって、
ピアノのレッスン、お休みしてたの」とメイちゃんが説明してくれる。


「じゃあ、横浜に行こう。
俺の仕事のこと、報告したいし、
メイとメイメイのピアノも聴きたいしな」と優しい顔で笑う。


「わ。
だったらお出掛けする前にピアノ、練習してくる!」とメイちゃんは慌てて防音室に行ってしまう。


航平さんが食器を下げてくれるので、
私は食洗機にそれを入れてからコーヒーを淹れる。

自分用にはカフェインの入っていない焙じ茶にする。


ソファでのんびり座って、
本当に久し振りに航平さんの温もりを感じた気がした。


今、言うべき?
でも…。


そんなことを思っていると、
身体が震えてしまう。


「ん?
メイ、やっぱり体調悪いんじゃないのかな?
震えてる。
熱、あるんじゃない?」と額と額を合わせるので、

「違うの…」と声を絞り出してみた。


「あのね…。
昨日、航平さんを送ってくれた人って…?」


「えっ?
俺、1人で帰ってきたんじゃないの?
聡太が送ってくれたのか?」と言う。


「聡太って…?」


「ああ。産婦人科医のヤツ。
昨日、結構呑んじゃったからな。
ほら、そいつの接待にって、
製薬会社の担当者も居てさ。
ちなみに、そいつの病院もクライアントになることになったんだよな。
で、最初は普通に飲み始めたんだけど、
ついついその後、学生気分で凄く呑んだんだよな。
途中で、寝ちゃったのか、
記憶ないよ」


「えっ?」


「起きたらいつもの寝室だし、
それなのにメイ、居なくて、
焦って探したんだ。
そしたらソファに居たから、
俺、余程酔っぱらっちゃって、
酒臭かったのか、
鼾がうるさかったのかと思った」と、
悪戯を怒られてる子供のような顔をしてるので、
私の心の中にあった疑念がゆっくりと解けて無くなっていくのを感じた。
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