この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
欲しいのは愛だけ
第11章 亀裂の修復
お店には電話をしていたらしく、
店内に入って案内されるとすぐにママさんと昨日の女性が席についてくれた。


「昨夜は森田が大変ご迷惑をお掛けしまして…」と頭を下げながらご挨拶をすると、
「まあ、奥様!
とんでもございませんわ」とママさんが和やかに名刺を渡しながら挨拶を返す。

「送って頂きまして、本当にありがとうございました。
営業時間中でしたのに…」と女性にも頭を下げると、

「とんでもありません。
かえってお車代まで頂戴してしまって…」と言った。


「あ、これ、うちの家内です」と、
変なタイミングで航平さんが言うので、
3人で顔を見合わせてから声を立てて笑ってしまった。


「ママさんのお好きなものをテーブルに…。
私は飲めないので何かソフトドリンクをお願いします」


「あら、じゃあ、
シャンパンでも?」


「グラス、皆様の分も…。
私のは形だけで」と言って笑う。


乾杯をして、
雑談を始める。


「奥様、メニューもご覧にならないで注文されて…」とママさんに笑われるので、


「大切な金曜の夜にご迷惑をお掛けしたんですもの。
それくらいは言われるままにっていうのが当たり前です」と笑うと、
航平さんが顎を掻いて照れ臭そうな顔をする。


「本当に綺麗な奥様ですね?
しかも、しっかりされてて…」


「独立した後、俺の秘書をやってくれないか、
オファーしてるとこなんだよね」と、
航平さんが真面目な顔で言うので、
ママさんは更に笑ってしまう。


「まあ、秘書さんでしたら、
どうぞ今後もご贔屓にしてくださいな」


「あの…こちら、お口汚しになりますが皆様でどうぞ」と、
風呂敷に包んでいた箱を出しながらお渡しする。


「あら!喜久家さん?」


「実家が近いので…」


「懐かしいわ。
私も高校まであの辺りでしたのよ?」とママさんが言う。

話してみると同窓生だということが判って、
共通の先生のお話で盛り上がってしまう。


「あの…ママさんをこちらで独占してしまっては…」と遠慮すると、

「今日は土曜日で空いているので大丈夫ですよ」と笑う。


お酒が飲めない私も、
寛いで過ごせるのは、
ママさんの魅力もあると感じながら、

「今日は森田が泥酔する前に失礼しますね?」と言って、
お会計をして店を後にした。
/146ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ