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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第3章 ~偽りの気持ち~
────圧迫感を感じるはずだ。
昨日の行為をサクナは思い出し穿たれる悦楽を想い、キュゥっと内奥が疼きムズムズとしてくる。
内側いっぱいに擦れる熱い硬直、奥を突きつける甘い戦慄にゴクッと息を呑む。
────挿れて欲しい…………
サクナは、そう思ってしまうことに戸惑い、自分がなんて淫らな考えをするのだろうと羞恥を覚える。でも、気持とは裏腹に躯は火照り、手がピクピクと動く。
欲望が膨れるばかりで気が高鳴ってしまう。
「日も高いうちにする俺も悪いんだけどな、腑抜けじゃ示しがつかないよな」
「…………あ、っ……」
ルカはベッドにゴロンと横になりサクナを抱きしめる。
「誰にも邪魔されない夜まで我慢しよっか」
我慢しちゃうんだ。
淫らな心が明らかにガッカリとしている。
しかも、離れているならまだしもルカに抱かれていては気が高鳴るばかり。ルカに触れられる手、熱い舌、猛々しいものまでも想像してしまい困ってしまう。
────ああ、甘い香りに包まれたい。
「もしかして残念?」
「…………べ、別に」
目と鼻の先、ルカの蒼い瞳が真っ直ぐに見つめてくる、サクナの疚しい心を見透かすように。