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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第3章 ~偽りの気持ち~
「続きする?」
「…………したい」
恥も何もただの欲望に負けてしまった。
即答したのが可笑しかったのかルカはクスクスと笑う。
────恥ずかしくなってきた…………
「…………仕方ないよな俺たち年頃の男女だし、自制出来るほど大人になれないよな」
「キライにならない? 女性が求めるなんてはしたないことなのに」
ルカは女性に興味がないと言われるのは、貴族の娘たちの誘いを受け付けないからだ。陛下として優しく対応するルカは、そういう誘いも多い。
もちろん、陛下である以前にルカが魅力的であるから。
しかしルカはやんわりと断る。
陛下は女性に興味を持たない。そう噂されるほど。女性が求めることをよく思っていないのかもしれない。時代は変わりつつあるもやはり古い風潮は存在する。
ルカは、サクナを組み敷き緋色の瞳を見つめた。
「全然、むしろ嬉しい」
ルカは蒼い瞳を綻ばせ髪をなでる。サクナはホッとしつつもルカの笑顔につられ頬を赤らめ微笑む。
ふたりは唇を合せ、角度を変え何度も塞ぐ。