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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第3章 ~偽りの気持ち~
欲望が強まり衣服越しなのが焦れったい。ルカの肌に抱かれたい。自分だけが裸なのが腑に落ちない。
逞しい胸に触れたい、腕に抱かれ肌を合わせたい。そんな感情など昨日まで知らなかったのに、サクナは自分がドンドン厭らしくなる気がして羞恥心が増す。
陛下の盛装はしっかりとした生地で肌の体温がより恋しく感じる。盛装姿のルカはウットリするほど素敵なのだが。
脱いだルカはもっと美しい。
サクナはもう頭の中がおかしくなってしまう。そのことで頭がいっぱいになり、躰が熱く官能的になってしまう。
サクナは今まで男性に興味を持たなかったのに、一度体験するとこんなに淫らな気持ちが生まれてしまうのかと、それとも…………やはり、ルカだからなのか。
────他の男性に抱かれたいわけじゃない。
ルカだから欲情してしまうのだ。そう思うと愛しさも込み上げてくる。この国では躯を合わせることを愛し合うと言うがまさにその心境だった。