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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第1章 ~始まりの森~
「ハァ……サク、もう抱かせて? 俺、我慢できないよもう」
「な、何言ってるの…………」
「ずっと、ずっと待ち続けたんだ、もう待てない」
切に瞳を潤ませ、そう訴えるルカにサクナも心を動かされそうになる。本当はとっくに気づいてる、サクナはもうルカが側にいないとダメなことも。
「ずっとって…………一ヶ月前に出会ったばかりなのに大袈裟だよルカ様」
「…………俺にとっては八年ぐらい待った気分だ」
何故。八年? 妙な年数にサクナは首を傾げた。
ルカはちょっと不貞腐れていた。
「八年って、ルカ様まだ子供じゃない、そんな頃から目覚めてたの?」
「ものの例えだよ俺が即位したのが八年前、サクは忘れたのか?」