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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第5章  ~初めての恋は甘くて切ない味~


 王宮の外で待っていたのは、侍臣のアルフォンドと騎士団。ルカの愛馬の八朔。鬣はルカと同じブロンドのように美しくその馬体は緋色で艶やか気品すら感じる。地方の名馬の仔でルカが即位した年に献上されたらしい。

「陛下、お待ちしていました。準備は整っております。いつでも出発出来ます」

 アルフォンドが一礼をし陛下の言葉を待つ。

「じゃ、いこっか」

 サクナたちは騎士団に囲まれ森の祭壇を目指す。ケイルは八朔の手綱をひきサクナはその隣をルカと歩く。

 何とも落ち着かない感じだった。四方八方騎士団に囲まれ連行されてる気分になる。ルカとケイルは気にもしてない様子慣れているんだろう。
 今回は視察を兼ねているので小部隊でいくようだ、本来陛下の移動は馬車を利用するがルカは馬のほうが早いと馬車は利用しない。

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