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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第5章 ~初めての恋は甘くて切ない味~
村は被害にあったものの、セシュルドや当時まだ幼いケイルのおかげで大事には至らなかった。
しかし、陛下は間者の手により、毒矢を肩に受けてしまった。当時、祈り姫だったサクナの母の治癒術により生命を取りとめた。
セシュルドは責任を取り辞任しようとした。
しかし、陛下はそれを許さなかった、罠と知りセシュルドに勅命を出したのは陛下。
『ワタシの勅命の判断を誤ったものだとお前はいうのか?』
それに、セシュルドが王宮から去ることはコスモ国の思うツボである。
コスモ国の進軍を食い止めていた、セシュルドの力は大きい。まだ、戦禍にあるリキマシア国の為戦うことを命じた。
それから半年、化学的毒薬は術では解毒仕切れなかった。じわじわと陛下の躯を蝕みついには星に帰える人となる。
それから、直ぐにルカとセシュルドは亡き陛下の願いである和平を結ぶことに成功する。
ルカはコスモ国に領土をわたし国境に巨大な壁を作くることを命じた。当時、十歳の少年だったルカは既に陛下としての自分の役目を心得ていた。
その兵器ではビクリともしない外壁を作り上げたのがシーボルディー家であった。
術を施し結界をはった特殊な外壁、その功績によりルカの陛下としての能力の高さと、シーボルディー家の力をコスモ国とリキマシア国に見せつけたのである。