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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第5章  ~初めての恋は甘くて切ない味~

「持ち運びが楽でいい」

 ケイルは揶揄を言いフッと笑う。

 父親譲りの眉日秀麗な顔立ちをするケイルは黙っていると冷酷さを思わす。

 しかし、その切れ長の瞳を緩ませると兄ながら惚れ惚れする表情となる。

 ケイルのほうが綺麗な顔をして同じ兄妹なのにこうも違うのかと、少し悔しく思うも自慢の兄だった。


「…………兄様、何か変わったね」

「それはもう訊いた、で、今度はなんだ?」

「冗談言うんだ」

 ケイルは昔から少し冷めた性格をしていて冷静沈着。口調は厳しくぶっきらぼうな感じだが根は優しい。

 だが、揶揄を言うような人ではなかった。

「冗談? 俺は本気だが」

「…………じゃあ、荷物見たいに言わないでよ」

「何だ気に食わないのか? じゃあ、アレだ小動物見たいで良いじゃないか」

「人としての利点はないわけ?」

 ケイルはフッと優しく微笑み正面を向き歩く。

 ────やっぱり変わったな兄様。

 怒る以外の感情はあまり出さない人だった。
 何となく、性格がまろやかになった気がする。

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