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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第6章 ~糖度注意報~
あんな夢だったのに躯がやっぱり熱い。
夢でルカの姿を見たからか、起きたときの寂しが一段と募ってしまう。
抱きしめてくれる腕を思い出し、サクナはより人肌が恋しくなる。
不安な心が、サクナの緋色の瞳を滲ませる。
寂しさが、欲求となりそれを満たしたくなる。
何も知らない生娘だったのに、淫らなことを覚えてそれが不満になってくる。
すがりつく広い胸、抱かれる腕を枕にして寄り添う肌の温もりを無意識に求めてしまう。
ここ連日の欲求と不安な心が、サクナの手を下肢に伸びてゆく。触れてしまいそうになる手を止め、サクナはかぶりを振る。
────はぁぁ、もう嫌だ。
ルカと一緒にいる時は淫らになってゆくことにどこか愉しく心が高鳴る。
だが、子供も出来ないのに、愛し合う行為でもない、ただ欲求不満をどうにかしたいその想いが虚しい。
────ルカが変なこと教えるからだっ
それは怒りとなりサクナは悶々としながら、夜が開ける頃に再び眠りについた。