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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第6章  ~糖度注意報~


 初めて訊くルカの気持ちにサクナはドキッとする。それにどういう訳か先程から「好き」と気持ちを言うルカに違和感を覚える。

 ルカはあの日以来、サクナを好きと言ったことはなかった。

「好き? ルカ好きだからキスしたの?」

「女性と言うよりは人としてだけどな、俺お前に一目惚れしたから。可愛いし優しくていい香りするし気がついたらキスしてた、お前ポカンとしてたけどな。それが、また可愛くて…………」

「…………一目惚れ!? ルカが?」

「俺だって恋ぐらいする、きっかけは一目惚れだけどその気持ちは冷めるどころか膨らむばかり、ずっと会いたかったよサク」

 何だろうこの違和感、ルカの言っていることはわかるのにどうもしっくりこない。

 ルカは好きな人がいるわけで、それなのに一目惚れをしたからと言って口づけをしたのだろうか。

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