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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第6章 ~糖度注意報~
「でも私の為に早く帰って来てくれて嬉しかった。ありがとルカ」
コレは感謝の気持ちだから素直に言ってもいいはず。と、サクナは少し照れながらも言葉にする。
ルカはしばらくサクナをジトーっと見る。
どうやらルカは相当拗ねてるようだ。
────素直に言えば良かった。
ルカだってサクナが寂しくなかったなんて思ってたわけじゃない。わかってても訊きたかったのかもしれない。
サクナは次第にもうしわけなくなってくる。
「俺はすごく寂しかったぞ」
「…………うん、本当は私も寂しかった」
「最初から素直に言えばいいのに。俺が側にいるときは甘えてくれたほうが嬉しい」
「甘えていいの? でも、触れちゃ駄目って」
ルカは苦笑しサクナのおでこをくしゃくしゃと撫でた。
「ごめん、そうだな。アレはかなりの不意打ちだったから。いいよ、甘えてサク」
「ほんと? ルカ……脱いで? 肌合わせたい」
突然のサクナのお願いにルカは目を見開く。
だけど、直ぐに蒼い瞳で見据えてくる。
「それは、誘ってるの?」
「…………そうかも知れない。ルカの肌で抱きしめて欲しい」