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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第1章 ~始まりの森~
見つめ合うふたり…………静かな部屋。
ルカは、サクナの腰まで伸びた長い髪に触れる。耳元から長い指で掻きあげられ耳に触れる彼の指にドキッとする。
ルカは鼻先をサクナの首筋に擦りつけ、唇を辿らせ耳元に持ってゆく。
「サク、ありがとう」
そう甘く囁くやや低めの声、耳のそばで訊くルカの声にサクナはいつもよりドキドキしてしまう。
わずかに耳朶に触れる彼の唇がくすぐったく、サクナは首をすくめた。
「ん? ……あれ、もしかして……サク耳弱い」
サクナの耳元で心地よい低音で囁くと、ルカは熱い舌を伸ばす。
生暖かくぬるりとした舌が、耳朶に触れねっとりと舐め上げられる。
「ひゃぁう!」
「……ひゃう? ……可愛いなサク」
クスクスとルカは笑い声を洩らしながら、唇で耳朶を咥え甘く噛む。
サクナは甘い感情が沸き上がり声が洩れそうになる。くすぐったく、そして熱くなる息を喉の奥で必死に堪えた。