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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第6章  ~糖度注意報~

 求め合うのは甘い香りに惹かれあうから。

 わかっていることなのにそう思うと少し切なくなる。気持ちや感情とは関係なく、本能で求めてしまう。

 相性がいいと尚更その想いが強くなる。

 愛し合う。のではなくケモノのように求めあう事に。だから、羞恥があるのに淫らになってしまう。

「本当の気持ちじゃない?」

 ルカに惹かれるのも子供が欲しいと願うのも生存本能。術者は星にとってなくてはならない存在。

 人は星に帰り、また星に生まれる
 

「あ……っ、ふぅ……う」

 すっーと引いてゆく官能を呼び戻されるようにルカは指を内膣に沈める。くちゅぷちゅとそこは潤み甘い感情を湧き上がらす。

「サクの中は気持ちいい。挿れたくなるのは本能、求めるのも香りに惹かれるから」

「ルカが欲しくなるのも……?」

 指の届かぬ疼く奥地が熱くルカを求める。
 ひとつになりたいと願うのも本能であり、愛し合う。ためではない。

 香りに惹かれたら自分の意志とは関係なく求めてしまう。それが愛などいらないもののような気がして虚しくなる。

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