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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第7章 ~ご主人様の甘い誘惑~
目を閉じたルカは無防備で少年のようにもある。
その表情は安らぎに満ちていたが、きっと自分には想像しえないほどの苦悩や為政者としての重さもあるだろう。
ルカは好き勝手やってるように見えるが、国の為そして星のために若き賢王とし臣や民に慕われている。
良き為政者である陛下。
その妃に選ばれた祈り姫。
王宮で受け入れられるにはまだ長い時間がかかるかもしれない。
それでもこの手をサクナは掴んだ。
陛下の…………ルカの為に、自分にできることをしてあげたい。その支えになりたい。
何も知らないサクナにルカは色んなことを教えてくれた。それは、嫉妬だったり疎まれたりと幸せなことばかりではない。
それでもルカは男性を慈しむことを教えてくれた。甘い香りに惹かれ本能で求めあい、そして心を通わせ合うことを。