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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第7章  ~ご主人様の甘い誘惑~

 ルカのお願いは今日の講義を休むことだった。

 講義は大体午前中と午後に行われる。
 執事長の都合により変更されることもあるが。

 手回しの良いルカは、サクナが起きて来なければ午前中の講義を休むように伝えて欲しいとアラウドに頼んであったようだ。

 忙しい執事長にこちらからお願いしているのに、無断で休んだことが気兼ねだった。
 それは、回避されたとわかりホッとする。

「いい?」
「うん」

 せっかくルカが帰ってきてくれたので、サクナとて不謹慎ながらも側にいたいのは同じであり、その願いは聞きとられた。



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